(続き)

すると間もなく、子どもが自分から外出することが増えました。
これまでなんとかかんとかしていた週一の放課後登校も、車送迎なしで徒歩で往復するようになったし、学校では担任の先生以外にも多くの先生とコミュニケーションするようになりました。

一度も授業は受けていない美術の先生から大きなスケッチブックをもらい、先生方から出されたお題の絵を描いて、それを見せに行くのが習慣になっています。
最近は自ら担任の先生と交渉して、午前中から学校の空き教室で絵を描くようにもなりました。

全部自分で決めて行動するようになったのです。
その予定に合わせて入浴もし、寝る時間も調整しています。
武器になりそうなほど伸びていた足の爪も切っていました。

親が主導権を握らないことが、こんなに子どもの行動力に影響を与えるとは想像以上ですが、日々の変化を見れば明らかで、こちらとしてはますます言動に注意しなければ、と気を引き締めています。

これは、不登校の今だからしている対応策ではなく、お互いが自立した関係を持続するためにずっと必要なことなのです。


「不登校はチャンス」と専門家の先生方はいいます。
この意味が、最近なんとなくわかるようになりました。
自分が、親として、一人の人間として成長し、ステージが一段上がるのです。

多分これは不登校に限らず、自分や家族の病気や怪我で、大きな挫折を経験するのと同じだと思います。
夢を諦めたり、人生の方向転換を余儀なくされたり。
この挫折を別の角度から見ることができれば、それはチャンスになり、人間として成長できるのです。
要は自分のとらえ方次第だと気づくことが重要なのです。

これは私の考えなので心理学的にはどうなのかよく分かりませんが、気づくためにはきちんと一度どん底を満喫することがポイントだと思います。
どん底の時期は辛く苦しいので、できれば避けてサッサと通過したいところですが、自分の思い通りにはならないことがこの世の中にはある、ということをしっかり悩んで受け入れることが大切で、悩みをぶちまけて解決策を人任せにして問題を丸投げしていると、どんな逆境も自分の考え方次第だと気づくことができないのです。

かと言って、一人悶々と悩むべきでもありません。
人間は話したり書いたりすることで脳みそが整理されて気づくことも多いので、専門家に相談することは重要です。
カウンセラーや病院の先生と相談する際も、先生方は聞くのが仕事、気づくのは自分次第、と念頭に置いて相談すると、ちょっとしたアドバイスがダイレクトに響きます。

しかし、本当にどん底にいる時は、いいアドバイスをして貰っても全然身に入ってこないものです。
実に残念なことなんですけど、言葉だけ上滑りしてしまいます。
自分の経験と結び付かず実感が伴わないので仕方がないことかもしれませんが、頂いた言葉はちゃんとメモを取るなり、頭の片隅に覚えておいて、問題は自ら解決しようという姿勢があれば、ある時点で必ずピンとくるものです。

「前も同じこと言われていたのに、あの時は全然わかってなかったな。」

「あの先生と、この先生は、同じことを言っているんだ。」

そういう風に感じることができるようになると、後は早いです。
トランプの神経衰弱でペアのカードを一気に作れた感覚。
頭の中が整理整頓されて、答えが見えてくるのです。

(続く)


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