子どもの話を「聴き切る」とは
 
前回までのブログで、「過干渉」な親から脱するには、
「親からは話しかけない。親の意見は言わない。」
とお伝えしました。

その続きが「聴くこと」になります。
話しかけない代わりに、子どもからの話をよ~く聴くのです。

不登校について勉強する前の私は、
子どもの話を「聞く」時に何か特別気を付けるという感覚がありませんでした。

せいぜい顔を見るくらいです。

しかし、勉強を重ねると「聴く」という行為は大変テクニックが必要なことだとわかりました。

言葉の意味だけではなく、どんな気持ちからこの言葉が出てくるのか、心の中まで「聴こう」としなければならないからです。

視覚、聴覚だけでなく、第六感も駆使するつもりでやるのだそうです。

真剣に集中しないとこういう聴き方はできませんから、
子どもから呼ばれたら何をしている途中でも手を休めて、ちゃんと子どもの側で聴きます。

ST気質の場合は、視線を合わすのが苦手なことも多いので、無理に目を合わさず、並ぶようにして話を聴いてもいいと思います。

私は、娘の肩を揉んでいる時に話を聴くことが多かったです。

肩揉みポーズだと、二人が同じ方向を向いていて、顔が見えないので、娘は話しやすかったのかもしれません。

子どもの話は、決して遮らず、最後まで「聴き切る」こと。

相づちはいいけれども、親の意見を言うのはNG。

相づちの進化系として、相手の言葉を「繰り返す」ことと、
本人がうまくまとめて話せず、言葉に詰まる場合は、代わりに「要約する」のはOKです。

やってみると、とっても難しいです。

大抵、途中で疑問が生じて質問してしまったり、聴き返してしまうのです。

頭ではわかっていても、実践するとなると、かなりコツが要ります。

さらに我が子は勘のいいタイプなので、私がこれまでと違う接し方をし始めたことに気づいています。

そのため、普段よりも一層攻撃的な言葉を使って、私の反応を見ているのです。

親が本当に変わろうとしているのか、
今だけのことなのか、
確かめているんですね。

「決めつけるな!」

「こっちがしゃべってるのに、邪魔するな!」

「話してる時に言われるとムカつく!」

「そうやって、いっつも、いっつも!!!」

こういう風になると、もう会話は続行不能。

失敗するたびに、「聴き切る」ことの難しさを実感しました。


おそらく、子どもが「自分は親から信じられている」と実感できるのは、親が黙って話を聴いてくれることだと思います。

親から何か言われることではありません。

何も要求せず、意見もせずに、黙って聴いてくれた、という実感が、
「信じられている」という自信につながるのです。

そして、「これまで信用できなかった親のことをちょっと信用する気になる」という順序です。


親はひたすら黙って聴く。聴き切る。

失敗しながらもこれを繰り返し行なっていくうちに、
娘の場合は少しずつ少しずつ警戒感が薄れてきました。

しゃべる時の様子が明るくなり、回数も増え、何よりぶっきらぼうでなくなりました。

トゲトゲと攻撃的な口調もなくなりました。

ようやく、最悪の関係が終了し、信頼関係が生まれてきたのです。


親子関係がこじれている場合は、まず「過干渉」を止め、親からは話しかけません。

そしてとにかく「子どもの言っていることを黙って聴き切る。」
親の意見は言いません。

子どもからの要求には「過保護」に、無条件に応じます。
 

親が話しかけないでいたら、家族の雰囲気が冷え冷えしてしまう、と考えるお母さんも結構いると思いますが、その心配はありません。

親が話しかけるから、冷え冷えするのです。

親が話しかけなければ、家族の団らんはむしろ増えます。

我が家がそうでした。

これまでの私は、それだけ娘の話を遮っていた、というわけですね。


親が自分の欲から離れて真剣に取り組めば、子どもの態度は数週間で変化します。

娘の場合は2週間ほどでした。

しかし、そこがゴールではありません。

ずっとこのやり方を続けていくことが大切なのです。

そして、子どもから信頼されていることが実感できるようになったら、「聴くこと」も次のステップに進みます。

では、長くなるので、この続きはまた次回に書くことにしますね。

読んでいただき、ありがとうございました。



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